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このブログは、ほとんどが物語で構成されています。
楽しんでいただければうれしいです。
また、予告もなく削除する話もありますので注意をしてください。
プロフィール
名前:シャオチェイ
性別:女性
年齢:不詳
星座:さそり座
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2012年02月04日   お天気:
恋まほし
テーマ:小説

「珍しいこともあるものですね。」
師走は綺麗に整頓された部屋を見て驚きの声を上げた。
そんな綺麗になった床の上に大の字を描くかの様に睦月は寝転んでいた。
少々疲れている様に見える。
お盆の上に乗せた料理を綺麗になったテーブルの上に置いた。
「貴方も、やれば出来るではありませんか。」
そう言いながら机の上に料理を乗せて行く。
何だかそんな師走の珍しい?態度を見ていると鳥肌が立った。
たまにちゃんとすると何だか変な気分に襲われている様になる。
勢いよく起き上り、テーブルの前に座った。
「五月蠅い・・・。これも、店が休みだって知ってればこんなことにはならなかったんだ・・・。」
後悔の波が睦月を襲った。
溜息交じりに言うと胡坐をかいてその上に肘をついて頭を抱えた。
「貴方がちゃんと勤務表を見ないからいけないんです。店に来れば寝てばかりで、少しは働いて下さいよ。」
何も言い返すことが出来ず、睦月は師走を睨むことしか出来なかった。
「美味しい。」
できたてのグラタンを突きながら男の子は笑顔でそう言って見せた。
「それは良かった。」
師走は笑顔で言った。
こんな感じの光景を前にも見たような気持になりながらそんな男の子の姿を見た。
そんな睦月の様子を見て師走は不思議そうな顔をした。
「どうしたんですか?」
その声を聞いて睦月は苦笑いをして見せた。
「なんか・・・昔にこんなのと似た様な光景を見た様な気がしてさ・・・。」
昔を懐かしむように睦月は言った。
そして手に持っていたスプーンをテーブルの上に置いた。
「俺があの店に来る前って、まだこんなに近代的な世界じゃなかったんだぜ?」
クスリと笑いながら言った。
「もしかして、江戸時代とかですか?」
興味津々に師走は聞いてきた。
そこで店に来る前にはまだ師走は来ていなかったことに気が付いた。
「そっか、あの頃は神無月と如月くらいしかいなかったからな・・・。まあ、平安時代って言った方が正しい時間帯に俺は居たんだ。」
水の入ったコップを手に取り、口の中に含んで飲んだ。
「ということは・・・私よりも年上ということになるんですね。」
心底驚いたような顔をして師走は言う。
「なら、もう少し態度を改めろ。」
「それなら、もう少し大人しい態度をとって下さい。そしたら私は何も言いませんよ。」
きっぱりと師走は言った。
「はぁ?何言ってんだよ!!年功序列順ってよく言うだろ?少しは俺を敬え!!」
「年功序列順なんて時代錯誤ですよ。今は成果主義が普通です。」
軽く睦月の言うことを払いのけた。
「オーナーもそう言ってますし。」
そんなとき、あの何を考えているか分からない女の姿が頭に思い浮かんだ。
「何だって言うんだよ・・・。」
不貞腐れた様髪の毛を掻いた。
「喧嘩は良くないよ?」
今にも泣いてしまいそうな顔をして男の子は言った。
「喧嘩ではないので安心して下さい。」
師走は男の子に向かって笑顔で答えた。
2012年02月03日   お天気:
宵月
テーマ:宵月
七、
「あれ?こんな所で会うなんて奇遇だね。」
手に一輪の白い花を手に持って握りしめながら突然やって来た珠玉達を見て笑って見せた。
この場所は、こんな薄気味悪くて暗い森の中なのに風通しが良く、そんなに強いと思えない位の日の光が差し込んでいる。
この場所はいつ来てもそんな風に感じる。
「どうしたのかな?まさか、この僕と付き合いたくなったの?それならいつでも大歓迎だよ。」
満面の笑みを顔に浮かべながら杜牧は両手を大きく広げて見せた。
「お前には奥さんが居るだろ?それに、誰とも付き合う気は無い。」
冷めた目をしながら珠玉はそんな杜牧の両手を払い落した。
「もう・・・珠玉は冷たいなぁ・・・。」
目に涙を薄ら浮かべながら杜牧は口を尖らせて叩かれた両手を抑えた。
「僕だって結構人恋しいんだよ?張騫、僕と一緒にならない?」
ウィンクをしながら顔を引き攣らせている張騫に向かって言った。
ウィンクをしたときにハートマークが見えたのは気のせいだろうか・・・。
「お断りだ。そんな事ばっかり言うと允明にまた殴られるぞ。」
腕を組みながら張騫は呆れたと言いたげな顔をして言った。
その瞬間、この場の空気が一気に重くなった。
これは仕方がないことなのだ・・・。
杜牧は視線を下に向けた。
これは張騫が居なかった間に起こった出来事。
知っている方がおかしいと思えること。
「そ、そうだよね。まあ、本望としてはもう一度殴って欲しいと思うけど。」
笑いながらそう言っていたが、昔のことを思い出したのか少し影のある様に見えた。
その言葉を真面に受け取ったのか張騫は眉間に皺を寄せ始めた。
「杜牧、悪かった。」
そんな杜牧の姿を見て、珠玉はまた日を改めて此処に来ようと思い、張騫の肩を掴んでその場を去ろうとした。
「待って!!」
そう言うと杜牧はそんな珠玉に抱きついた。
すると珠玉は凄く嫌そうな顔をして見せた。
「勝手に人の心の中を覗き込むな。」
苛立ちながら杜牧を乱暴に引き離した。
すると杜牧はから笑いをした。
「ごめんね。でも、久しぶりに珠玉と会った時から少し不安だったんだ。いつ自分の重みに潰れてしまうのか・・・。」
そう言われると急に恥ずかしくなり、自分でも顔が真っ赤になっているのが分かった。
「うん。でも、今見て安心したよ。ちゃんと足が地についてるみたいで・・。」
クスリと笑いながら言った。
「それに珠玉、僕はそんなに弱くないからそんな親切はいらないよ。これは最初から覚悟してた事だしね。」
そう穏やかな顔をして言うと杜牧は張騫に視線を向けた。
「張騫・・・実は允明も此処に居るんだよ。」
杜牧はそう言いながら体を逸らしてその先に二つ重ねて置いてある石を見せた。
それを見て張騫は視線を下に逸らした。
「もう、12年も経つんだよね・・・。」
言いながら柔らかな日差しに当たっているその石を見つめる。
「僕は悔いがないと思ってるよ。これは允明が納得して進んだ道だし、こうなる可能性はあったんだ。」
冷たそうな墓石を撫でながら言う。
「そんな事ばっかり言うから誤解されるんだ。」
溜息交じりに珠玉は言った。
それに対して杜牧は笑って答えて見せた。
「これが本心だよ。子供の本当にやりたい事にはあんまり口出したくないんだ。」
珠玉は眉間に皺を寄せながらも口元に笑みを浮かべた。
「それよりも、俺はお前に用があって此処に来たんだ。」
すると杜牧はきょとんとして見せた。
「僕に?」
そして、少し考える素振りを見せた。
「分かった。明日式を挙げようって話だね!」
目を輝かせながら杜牧は珠玉の両手をがっしりと掴んだ。
「違う。」
冷たくそう言い放ち、杜牧の両手を払った。
「これを三日後の夕方に、諸侯に渡してくれないか?」
そう言うと珠玉は懐から半分に折られた一枚の紙を取り出して杜牧に渡した。
杜牧はそれを受け取ると直ぐに中身を確かめようとしたが、開く事は出来なかった。
日差しに透かして中身を確認しようとしたが何が書いてあるのかまるで分からなかった。
「この紙に何か細工でもした?」
それに対してクスリと笑って珠玉は答えた。
「ああ。簡単には開かない様に細工してある。」
「紺・・・。」
当然ともいえる様な不安な顔をした張騫が珠玉の肩を掴んだ。
「これで終わりにしたいんだ。」
2012年01月31日   お天気:
宵月
テーマ:宵月
六、
「いつもより早く事が進んで驚きだよ。」
楽しげな顔をしながら張騫は食後のお茶を飲んだ。
「これが普通だ。」
そう言いながら食べ終わった後の食器を手に持ち、複雑な気持ちのまま台所へと向かおうとした。
「僕がやります!!」
「俺がやる!!」
少軒と允升は同時に立ち上がり、同時に言った。
そのことが気に入らなかったのか二人は互いの顔を見合わせ、不機嫌そうな顔をして見せた。
そんな二人の言葉を聞いて珠玉は足を止めて振り返った。
「なら、悪いが後のことは任せた。」
そう言って手に持っていた食器を机の上に置いた。
「ちょうど疲れてたところだったんだ。後は頼む。」
すると二人は何かを競っているのか素早く机の上に乗っていた食器を大量にも持ち、台所へと急いで向かって言った。
「ま、待って!!それまだ食べてる途中だ!!」
箸を右手で握ったまま珪はそんな二人の後を追いかけて行った。
そんな光景を見て顔に笑みを少し浮かべながらも家から出た。
自分が外へと出たことは誰も気付いていないだろうと思いながら、雲一つ無い青空の下を歩いた。
「何処に行くんだ?」
大きな洞のある木の前まできたとき、突然後ろから張騫の声が聞こえてきた。
驚きながら振り返ると肩で息を切らせながら膝に手を付いている張騫の姿が見えた。
気配を殺して家を出てきたつもりだったが張騫には効かないのだなと思った。
どうせ・・・読んでるくせに・・・。
そう思った瞬間、張騫の顔が曇った。
どうやら図星の様だ。
「張騫・・・・俺は此処で死んだんだ・・・。」
するとさらに苦しい様な顔をして見せた。
そんな姿を見ているとまるで首を真綿で締めている様な気分になった。
「今考えて見ると、張騫のしたことは俺でもしてたかもしれないことだったんだな・・。」
黙ってこっちを見ている。
そんな顔を見ると色々と思い出さなくていい事まで思い出してきた。
「それでも、時々これは理不尽だって感じるよ。お前ならこの気持ちが能力で分かるだろ?」
張騫の居ない間に起こった出来事、感情が今言っていることに熱を入れさせた。
「使わなくても分かる・・・。」
口から勝手に零れ落ちてくる言葉が張騫の心を抉っているのだろう。
彼はそんな顔をしている。
お前の気持ちは十分に理解してるつもりだから・・・責めるつもりはないんだ・・・・。
まだ気持ちは収まり切っていないのだと感じたと同時に自分はまだ子供なのだろうと思った。
「紺・・・お前は立派な大人だと思うぞ?誰だってそういうジレンマを抱えながら生きてるんだから・・・。」
その瞬間、目から涙が零れ落ちた。
「お前にもう一度あえて嬉しいよ・・・。」
呟くように言い、袖口で涙を拭った。
2012年01月26日   お天気:
宵月
テーマ:宵月
五、
「まだ、服着替えてなかったのか?」
いつもと変わらない表情を浮かべながら珪が部屋の中に入ってきた。
その声が聞こえてきたと同時に漠然とした真っ白な空間から現実世界に引き戻された様な気分になった。
そして、ゆっくりと珪の顔を見た。
あれから随分時間が経っている・・・。
そうなっててもおかしくない・・・。
「あの廊下に居る二人をお前も見ただろう?」
頭を掻きながら立ち上がり、珪で身を隠す様に廊下を覗いてみたら二人の姿はもうどこにも無かった。
それを見て部屋から出た。
「あの二人なら外に出たぞ?」
その言葉を聞いて肩眉が自然に吊り上った。
「外に?」
あの見るからに相性の悪そうな二人が一緒に・・・。
きっと良くないことを企んでいるのだろうと思った。
「張騫は?」
「朝ご飯作ってる。」
そう言いながら料理をする音が台所から聞こえてきた。
「いつからだ?」
嫌な予感が浮かんだ。
昔からご飯はいつも劉鴻霖が作っていた。
そして、張騫が料理をしていたところを今までに一回も見たことが無かった。
すると珪は考え込むような仕草をして見せた。
「お前が部屋に入ってからちょっとして、始めてたな。」
ちょうど一時間前・・・。
「まあ、あと一時間位したら出来ると思うぞ?」
ニッコリと笑いながら珪はそう言ったが、料理にそんなに時間を掛けていたら時間が無駄に・・・・。
そう思うと溜息を吐かずにはいられなかった。
「仕方ない・・・。」
急いで服を着替え、張騫の居る台所に向かった。
台所に入るとゆっくりと食材を切っている張騫が居た。
「悪い、悪い。もう少し待っててくれないか?」
そんな様子を見ていると頭が痛くなった様な気がした。
「切るのは俺がするから、張騫はその他をやってくれ。」
そう指示すると珠玉は張騫が握っている包丁を取り上げた。
包丁を持つと改めて握り直し、素早く食材をちょうど良い様に切っていった。
「凄いなぁ・・・・。」
驚いた様子でじっとそんな珠玉の様子を見た。
そんな身動きの止まった張騫を見て珠玉は鋭く睨んだ。
「張騫、下準備を忘れるな。」
その言葉を聞いて張騫は慌てて下準備に取り掛かった。
2012年01月24日   お天気:
恋まほし
テーマ:小説

「貴方という人は・・・・。」
怒りの混じった声で師走は物で溢れ返っている部屋の中を見た。
その部屋の中心には慌てて片付けようとして転んでしまい、物に埋もれている睦月が居た。
その隣には睦月の頭をじっと見つめている男の子が居た。
「私が来なくなってからの数か月の間で、どうやったらここまで汚せるんですか?」
師走は上着を唯一、物が置けそうなベッドの上に置いた。
「仕方がねぇだろ!ここのところ、如月がずっと深夜に恋愛お姉ゲームしてて掃除する暇が無かったんだよ!」
勢いよく起き上り、腕を組んで目の前に立っている師走に噛みつく様に言った。
「私も、息抜きをするなとは言いませんが・・・・これでは生活しにくいでしょう。」
呆れたと言いたげな顔をして師走は頭を抱えた。
そんなとき、男の子がお腹を鳴らした。
「まあ、仕方ありませんよね・・・。とりあえず、私がご飯を作る間に睦月はなんとかご飯を食べられる空間を作って下さい。」
そう言うとベッドの上に置いていたカバンから青いエプロンを取り出し、台所へと向かった。
師走が行ったのを確認すると睦月は腕を頭の後ろで組んで物が散乱している床に寝転んだ。
「大体、お前のせいだぞ?お前がお腹空いたなんて言わなかったら、師走なんか呼ばずに済んだのに・・・。」
ゴロンと睦月は寝返りを打った。
「師走が来ると色々面倒に・・・。」
そう言って男の子の顔を見ると目に涙を浮かべていた。
まずい・・・。
勢いよく起き上り、睦月は男の子の両肩を掴んだ。
「嘘!!さっきのことは全部嘘!!」
満面の笑みを浮かべながら睦月は言った。
「もう、俺って何言ってんだろうな?悪いのは全部俺のせいなのにな!」
無理矢理笑いながら睦月は男の子の頭を撫でた。
すると男の子は微かに笑った。
それを見て内心で息を吐き、何とか食べられるように部屋の中を片付け始めた。
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